ディシジョン科学は、データサイエンス同様、とても学際的な分野です。認知心理学、経済学、統計的意思決定理論、オペレーションズ・リサーチ、機械学習などの領域を跨ぎます。当然、これら全てに一人で精通することは難しく、目的意識をもった学習が大切です。そこで私たちは、分析者が意思決定者の心理を紐解き対話できるようになることを目標に、このディシジョン科学の知識を整備することにしました。
ディシジョンを構造化するための知識基盤
データを科学する基盤に統計学があるように、ディシジョン科学にも基盤が必要です。私たちは、認知心理学をその基盤に位置付け、知識ネットワークを整備しています。何を基盤とするかは目的に依存します。意思決定者のメンタルモデル(世界をどう認識・理解・判断するかの心の中のモデル)を紐解くことなく、意思決定支援という仕事はできないと考え、私たちは認知心理学を基盤としました。
広大なディシジョン科学を習得することで実現したいことは、分析を含む意思決定プロセスを構造化し、プロセスのアウトプットである最終判断の質を高位安定させることです。データサイエンティストが分析スキルに精通しているように、ディシジョンサイエンティストは意思決定プロセスに精通する必要があります。
また科学的分析を重視しつつも、事業・サービス・ブランド・プロダクトの置かれた状況とそれらが表現しようとする価値観を、ディシジョンサイエンティストは尊重しなければなりません。分析の科学的厳密性と意思決定者の価値観のバランスを取るために必須の知識を、知識ネットワークによって手に入れて下さい。